LA でピックルボールに出会った日|母校のキャンパスでの衝撃が日本での事業に変わるまで
「人生で一番衝撃を受けたスポーツ体験は何ですか?」——もし誰かに聞かれたら、僕は迷わずこう答えます。2026年、ロサンゼルスの母校で出会ったピックルボールだ、と。
テニス歴15年。元スキー世界大会出場選手。なかなかの「スポーツ経験」を積んできた自負がある僕が、なぜ知らないスポーツに「人生を懸ける」と思えたのか——今日はそのストーリーを、いつもより少しパーソナルに、お話しします。
母校のキャンパスで聞こえた「ポコッ」という音
2026年、僕は家族とロサンゼルスを訪れていました。LA に住んでいた15年間の友人を訪ね、子どもたちに「お父さんが青春を過ごした場所」を見せたい——そんな気持ちで、母校のキャンパスを散歩していました。
夏の LA は本当に気持ちが良い。35度近いのに湿度が低く、ヤシの木の影が長く伸びる夕暮れ時。テニスコートを通り過ぎようとした時——普段とは違う音が聞こえてきました。
「ポコッ」「ポコッ」「ポコッ」「パンッ」「パンッ」「パンッ」
テニスボールの「ボン」でも、卓球の「カチャカチャ」でもない。乾いた、でも芯のあるような、独特の音。音のする方を見ると、テニスコートよりも小さなコートで、4人の人がラケットのような道具で何かを打ち合っていました。
「あれ、何のスポーツ?」
それが、僕とピックルボールのファーストコンタクトでした。
💡 よしコーチのポイント
この「音」、実はピックルボール体験者の多くが「最初の衝撃」として語ります。テニス・卓球・バドミントンとは違う、独特の打球音。今でも僕は、コートに入る前にこの音を聞くだけで気持ちが上がります。
「ちょっとやってみる?」が人生を変えた
近づいて見ていると、プレーしていた60代くらいの男性が僕に気づいて声をかけてきました。
"Hey, you wanna give it a try?" (ちょっとやってみる?)
完全に観光客スタイルの僕に、躊躇なくパドルを渡してくる気軽さ——これも LA の空気を象徴していました。
「テニスはやるんですよ」と僕が答えると、彼は笑って「Then you'll get it in a minutes(1分で慣れるよ)」と。
正直、なめていました。テニス歴15年の僕が、こんな小さなコートのスポーツに苦戦するわけがないと。
——5分後、僕は完全に翻弄されていました。
テニスの感覚が「全く通じない」というショック

最初の数球で気づきました。テニスの常識が通じない。
- コートが小さすぎる: テニスコートの約3分の1。ベースラインから打つ感覚が全く違う
- ボールが速くない: でも、テニスより遅いから「楽」かと思ったら、コントロールしないと出ていく
- ネット際の駆け引き: テニスのネットプレーとも違う、独特の「ディンク」というショットの精度勝負
- キッチン(NVZ・ノンボレーゾーン)のルール: ネット際2.1mはノンボレーゾーン。ここでの戦いがこのスポーツの核心
15年テニスをしてきた僕の身体が、ピックルボールには全く適応していない。最初は「年配の方相手だから手加減しよう」と思っていたのが、5分後には「ガチで取り組まないとポイントが取れない」状態でした。
そして、それが最高に楽しかった。
💡 よしコーチのポイント
テニス経験者の多くは、最初に同じ体験をします。「自分のテニス技術がそのまま使えるはず」という期待が、5分で打ち砕かれる。でも、その「打ち砕かれる体験」こそが、ピックルボールにハマる最大の入り口です。
帰国後、ピックルボールが頭から離れなくなった
その日、僕は1時間ほど LA のおじさんたちとプレーし続けました。「You're learning fast for a tennis guy(テニスやってる割に覚えが早いね)」と言われたのが、なぜか異常に嬉しかった。
東京に帰国してからも、ピックルボールが頭から離れなくなりました。テニススクールでのレッスン中、ふと「ピックルボールでこの動きをしたらどうなるか?」と考えてしまう。夜、子どもが寝た後、YouTube でプロのピックルボール動画を漁る。
そして、ある日気づきました。
日本では、まだピックルボールがほとんど普及していない
日本ピックルボール協会(JPA)はあるが、競技人口はまだ限定的。テニスから移行したい人がたくさんいるはずなのに、最適なパドルを買える場所がほとんどない。並行輸入品の中古を相場の倍で買うか、品質が不明な輸入パドルを買うか——選択肢が極めて限られていました。
「これは、僕がやらなければいけない仕事かもしれない」
「テニスコーチ × LA 経験 × 日本市場」という配置

事業を始めるとき、自分の「ユニークなポジション」を意識します。僕の場合:
- テニス歴15年 → ラケットスポーツの技術指導ができる
- LA 在住15年 → 米国のピックルボール文化を肌で感じた
- スキー世界大会出場経験 → 競技スポーツの厳しさを知っている
- 日本に拠点を持つ → 日本の市場・文化に深く根ざしている
この4つが揃った人材は、日本のピックルボール業界にほとんどいません。この配置を活かさない手はない。
具体的な動きが始まりました:
Step 1: パドルブランドへのアプローチ
LA時代の英語力をフル活用して、Engage Pickleball(フロリダ州オックスフォードを拠点とするピックルボール専業メーカー)と Six Zero(オーストラリア発の新興ブランド)の本社にコンタクトを取りました。
Step 2: 日本唯一の正規代理店契約
何度もメールと電話を繰り返し、ついに Engage Pickleball の日本唯一の正規代理店契約を締結。中国製造が主流のなかで、米国内で組み立て・品質管理を行う Engage の品質を、日本に正規ルートで届ける窓口になりました。続けて Six Zero とも正規代理店契約を締結。
Step 3: Pickleball Lab の立ち上げ
「日本のピックルボーラーが、迷わずパドルを選べる場所」を目指して、Pickleball Lab を立ち上げました。100本以上のパドル試打、テニス経験者向けのガイド、コーチ目線の試打レビュー——僕の経験をフル投入できる場所にしました。
いま思うこと
LA のキャンパスでパドルを握った日から、まだ数ヶ月しか経っていません。でも、僕の人生は明確に変わりました。
- テニスコートでのレッスンが、ピックルボールへのアプローチを意識した内容に変わった
- 仕事の8割以上が、ピックルボール関連に変わった
- 何より、「これをやるために生まれてきたのかも」と思えるほどの没頭感を毎日感じている
スポーツコーチを15年やってきて気づくのは、「楽しい」と「上達したい」が両立するスポーツに出会えることは、人生でそう多くないということ。ピックルボールは、僕にとってその稀少な存在になりました。
💡 よしコーチのポイント
僕がコート上でレッスンしているとき、生徒さんの表情が最初の30分で明らかに変わる瞬間があります。「えっ、これ楽しい!」という顔。LA でおじさんに声をかけられた日の自分の顔も、きっとそうだったんだろうな、と思います。
同じ「出会い」をたくさんの人に届けたい
Pickleball Lab は、僕の個人的な「出会い体験」を、たくさんの方に届けるための場所です。
- 道具で迷わせない: 100本以上試打したコーチが、プレースタイルに合わせて推奨
- 正規品の安心感: 並行輸入品の品質不安・偽造品リスクから守る
- テニス経験者の「橋渡し」: 僕自身がテニスからの転向者として、最短で馴染める情報を提供
- コミュニティを育てる: 日本のピックルボールが「一部の人のもの」から「みんなのもの」になるように
LA の母校キャンパスで、60代のおじさんが「Hey, you wanna give it a try?」と僕に声をかけてくれたように、僕も日本のスポーツ愛好家や初心者、ピックルボーラーに「ちょっとやってみませんか?」と声をかけ続けたい。
ピックルボールに興味を持ってくれた皆さんへ
最後に、ここまで読んでくれた皆さんへ、僕からのメッセージです。
ピックルボールは、人生を豊かにするスポーツです。
- 年齢を問わない: 70代でもガチで楽しめる
- テニス・卓球・バドミントン経験が活きる: ゼロからの上達ではない
- コミュニティが優しい: 初心者にすぐに声をかけてくれる文化
- 道具がシンプル: パドル1本とボールがあれば始められる
「興味はあるけど、何から始めればいい?」という方は、LINE で気軽にメッセージください。試打相談・パドル選び・コートの探し方まで、僕(よしコーチ)が直接お答えします。
僕が LA で受けた「Hey, you wanna give it a try?」を、今度は僕が日本でつなぎたいんです。
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ブログを読んでも「自分にはどれが合う?」と迷うことはよくあります。よしコーチが直接お答えします。