Paddle Gear Review

Franklin(フランクリン)ってどんなブランド?公式球の王者、パドルの今

よしコーチ
Pickleball Lab 代表
2026年7月12日
読了 約5分
3023字
Franklin(フランクリン)ってどんなブランド?公式球の王者、パドルの今

「試合で使うボール、Franklin(フランクリン)のやつですよね?」——ピックルボールを少しやり込むと、ほぼ全員がこのブランド名にたどり着きます。それくらい、ボールのFranklinは有名です。

よしコーチです。テニス歴15年、2026年にピックルボールに出会って以来、いろんな用具を試してきました。Franklinは面白いブランドで、「ボールでは王者、でもパドルでは長く脇役」という、はっきりした二面性を持っています。そして今、その構図が変わろうとしている。今日はそのあたりを、良いところも弱いところも正直にお話しします。


Franklinは「野球グローブの老舗」

意外かもしれませんが、Franklin Sportsは1946年に創業したアメリカの総合スポーツ用品メーカーです。もともとはマサチューセッツ州で野球用品を作る会社として生まれ、のちに世界初のバッティンググローブを世に出したことで知られる、80年近い歴史を持つ老舗。ピックルボールは、その長い歴史の中で近年いちばん伸びた事業のひとつです。

異業種から来て自社の強みを持ち込む——ピックルボール業界にはこういうブランドが多いんですが、Franklinの場合、その強みが「ボールを精密に量産する力」でした。


立ち位置:ボールは王者、パドルは脇役だった

Franklinを理解するコツは、ボールとパドルを分けて考えることです。

ボール(X-40)は、アウトドア用のデファクト標準の一角です。 USA Pickleballの公式球であり、全米オープンやAPPツアーの公式球としても採用されています。機械で精密に開けた穴と丈夫な作りで、飛びと回転が安定している——大会球として世界中で信頼されています。ボールの種類についてはインドア vs アウトドア ボール完全ガイドで詳しく書きました。

一方でパドルは、長いあいだ「お手頃価格の入門〜中級」が主戦場でした。プレミアム市場やプロシーンでは、JOOLAやSelkirkに水をあけられてきたのが正直なところ。ブランドランキングでも、パドルでは中位の常連です。

💡 よしコーチのポイント よくある誤解をひとつ。X-40が公式球なのは、USA Pickleball・全米オープン・APPツアー。最高峰のPPAツアーも、チーム戦のMLPも、2026年時点では別ブランド(Vulcan)の球に切り替わっています。「公式球」と聞くと全部を制覇しているように感じますが、そこは正確に押さえておくと通っぽいですよ。


こだわり:2026年、パドルで“本気”を出してきた

ここが最新のトピックです。「ボールの会社」だったFranklinが、2026年にパドルで本気の勝負に出ました

  • 世界女王 Anna Leigh Waters(アナ・リー・ウォーターズ)と大型契約(2026年1月)。長らくPaddletekの顔だった史上最強クラスの選手を引き抜いた、業界を驚かせた動きです。
  • 新世代の FS TourC45 シリーズでは、生カーボン表面・熱成形(サーモフォーム)・樹脂注入の一体成形ボディといった、他の専業ブランドが先行してきた最新技術を採用。専門レビューでも評価が上がってきました。

つまり今のFranklinは、「ボールの王者が、パドルでも上位を獲りにきた転換期」。この文脈を知らずに「Franklin=安いパドル」で止まっていると、評価を見誤ります。


ピックルボールのアウトドアコートで公式球を打つプレーヤーのイメージ。Franklin X-40が大会球として広く使われることを象徴する

どんな人に刺さる?

  • 大会と同じ球で練習したい人(X-40は迷ったら選んで間違いない基準球)
  • コート・サークル・イベントでボールをまとめ買いしたい人
  • コスパ重視で、手頃な価格から始めたい入門〜中級者
  • 最近は、FS Tour/C45で中〜上級のパドルを探す人にも選択肢に

「まずは信頼できる球で、しっかり練習の土台を作りたい」——そういう堅実な人に、いちばん刺さるブランドです。


正直な弱点:ここは押さえておきたい

都合の悪い話も正直に。

  • 「ボールの会社」イメージが強く、パドルの存在感が薄い:ハイエンドのブランド比較では、いまだJOOLA/Selkirkの後塵を拝しがち。認知度ランキングでも中位です。
  • 看板選手を失った過去:かつてはBen Johnsを擁していましたが、2022年にJOOLAへ移籍。パドルブランドとしては象徴的な後退でした(だからこそ2026年のALW獲得が大きい)。
  • 旧世代パドルは時代遅れ:一部の旧モデルはスピン・スイートスポットが今の基準に見劣りし、「取り扱いを避ける」専門店もあるほど。買うなら新世代(FS Tour/C45)を選びたいところ。
  • 新世代C45も“素”だと不安定:スイートスポットが小さめで、鉛テープでの微調整が前提の「いじって仕上げる」タイプという評価も。
  • X-40の耐久・ロット差:丈夫で有名な一方、「寒い日に割れやすい」「たまに当たりの悪いロットがある」という声も。屋外の低温時は割れやすい点は、日本の冬にも当てはまります。

💡 よしコーチのポイント Franklinは「ボールは文句なし、パドルは"これから"」というブランド。パドルを検討するなら、必ず新世代(FS Tour・C45)を軸に見てください。旧モデルと新モデルで評価がまるで違うので、そこを混同しないのが失敗しないコツです。


まとめ:僕なりの結論

Franklinは、ひとことで言えば「ボールでは文句なしの王者、パドルはいままさに本気を出してきた」ブランドです。X-40は迷ったら選んでいい基準球ですし、パドルも世界女王ALWを迎えて新世代(FS Tour/C45)で上位を獲りにきた。ただ、旧モデルと新モデルで評価がまるで違うので、パドルを選ぶなら必ず新世代から。僕がお店でお伝えするのも、いつもそこです。

当店でもFranklinの正規品を扱っています(新品・100%本物)。「まずは信頼できる球から」という方には、本当にすすめやすいブランド。パドル選びの軸はパドルの選び方 完全ガイド、ブランドの横並び比較は主要ブランドまるわかり比較でどうぞ。

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References

  1. Franklin Sports 公式 — About Franklin
  2. Franklin Sports 公式 — X-40 Outdoor Pickleballs
  3. The Dink — Anna Leigh Waters signs long-term deal with Franklin
  4. USA Pickleball — Equipment Standards Overview
Author
よしコーチ / Pickleball Lab 代表
元スキー世界大会出場選手・現役テニスコーチ。2026年LAでピックルボールと出会い、国内外100本以上のパドルを試打。Engage Pickleball唯一の日本正規代理店(2026年5月時点)。
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