ピックルボール入門

ピックルボール シングルスのルールと戦い方|ダブルスとの違いをコーチが解説

よしコーチ
Pickleball Lab 代表
2026年6月13日
読了 約4分
2677字
ピックルボール シングルスのルールと戦い方|ダブルスとの違いをコーチが解説

「ピックルボールってダブルスばっかり。1対1のシングルスってどうやるの?」——情報が少なくて意外と迷うのが、このシングルスです。

テニス歴15年、いまはすっかりピックルボール漬けのよしコーチです。ピックルボールはダブルスが主流ですが、1対1のシングルスもれっきとした正式ルール。テニス経験者には特に楽しい、走力と読みがそのまま勝敗に出るゲームです。この記事では、ダブルスとの違いに絞って、シングルスのルールと勝ち方をやさしく解説します。

ルール全体の基礎はピックルボールのルール完全ガイドに、点数の数え方はスコア完全ガイドにまとめています。あわせてどうぞ。


ダブルスと「同じ」ルール

まず安心してほしいのは、シングルスでもコートの広さや基本ルールはダブルスとまったく同じということ。

  • コートの大きさは同じ(縦13.41m × 横6.10m。シングルスでも横幅は狭くなりません)
  • ツーバウンドルールは同じ:サーブと、その返球(リターン)は、それぞれ1回バウンドさせてから打つ
  • キッチン(ノンボレーゾーン)も同じ:ネット手前のエリア内では、ノーバウンドのボレーをしてはいけない
  • 11点先取・2点差以上で勝ち(先に11点を取っても1点差なら勝負は続きます。一部の大会では15点・21点制のことも)

つまり、新しく覚えることは多くありません。ダブルスができれば、シングルスはすぐ始められます。


ダブルスと「違う」ポイント

違いは、大きく分けて3つだけです。

違い①:スコアは「2桁コール」

ダブルスのサーブ前のコールは「自分の点 - 相手の点 - サーバー番号」の3桁でしたよね。シングルスには相方がいない=サーバー番号が不要なので、2桁になります。

  • コールは「自分の点 - 相手の点」の2つだけ(例:「5 - 3」)
  • 点が入るのはサーブ側だけ(サイドアウト制)なのは同じ
  • 自分がサーブを失う(フォルトする)と、相手にサーブ権が移ります

スコアの仕組みそのものはスコア完全ガイドで詳しく解説しています。

違い②:サーブの位置は「自分の点」で決まる

ここがシングルス最大のポイントです。自分の点が偶数か奇数かで、サーブを打つ位置が決まります。

ピックルボール シングルスのサーブ位置。自分の点が偶数なら右コート・奇数なら左コートから打つことを示した図解

  • 自分の点が偶数(0・2・4…)→ 右側(ライト)コートからサーブ
  • 自分の点が奇数(1・3・5…)→ 左側(レフト)コートからサーブ

ゲーム開始時は0点(偶数)なので、必ず右側からスタート。1点取るごとに、サーブする位置を右→左→右…と入れ替えていきます。受ける側も、サーバーの対角に立てばOK。「点が偶数なら右」とだけ覚えておけば、立ち位置で迷いません。

💡 よしコーチのポイント 自分の点が分からなくなったら、サーブ位置がヒントになります。「いま右からサーブしてるな」=自分は偶数点。スコアと立ち位置はいつもセット、と覚えておくと混乱しません。

違い③:守るコートが「2倍」になる

ダブルスは2人で1枚のコートを守りますが、シングルスはそのコートをひとりで全部カバーします。これが一番きついところ。左右に大きく振られると、あっという間に体力を削られます。だからこそ、後で解説する「配球で相手を走らせる」考え方が勝負を分けるんです。


シングルスの戦い方・3つのコツ

ルールが分かったら、次は勝ち方です。テニス経験者ほど活きるコツを3つ紹介します。

コツ①:深く・速いサーブとリターンで主導権を取る

ダブルスではキッチンへ柔らかく落とすプレーが主役ですが、シングルスは深いボールが効きます。サーブもリターンも、相手のベースライン近くへ深く打ち込めば、相手を後ろに釘づけにでき、自分が前に出る時間を作れます。テニスの「深いボールで押し込む」感覚がそのまま使えます。

コツ②:相手を「左右に走らせる」

ひとりで守る=左右の揺さぶりが何より効きます。オープンコート(相手がいない側)へ打ち、相手が戻りきる前に逆を突く。1球で決めようとせず、2〜3球かけて相手を走らせてからオープンを突くのが、シングルスの王道パターンです。

コツ③:センターに戻る(ホームポジション)

打ったら、すぐコート中央のベースライン付近に戻るクセをつけましょう。中央にいれば、左右どちらに来ても最短距離で追えます。打ちっぱなしでその場に残ると、簡単に逆を突かれます。「打つ→中央に戻る」をワンセットにするだけで、守備範囲がぐっと広がります。


キッチンの使い方はダブルスより慎重に

シングルスでも、もちろんキッチン(ノンボレーゾーン)のルールは生きています。むしろダブルスよりネットに詰めすぎるリスクが大きいのがシングルス。ひとりしかいないので、ネット前に張りついた瞬間、頭の上を抜くロブ一発で背後をガラ空きにされてしまいます。

シングルスでは「前に詰めきらず、やや下がり目で構える」のが基本。相手のショットを見てから動ける位置を保ち、チャンスのときだけ前に出ましょう。ディンク(キッチンへの柔らかい落とし)の基礎はディンク戦5つの基本も参考になります。


まとめ

  • シングルスはコートの広さもルールもダブルスと同じ。新しく覚えることは少ない
  • 違いは3つだけ:2桁スコアサーブ位置は自分の点(偶数=右・奇数=左)ひとりで全コートを守る
  • 勝ち方は「深いボールで押し込む」「左右に走らせる」「中央に戻る
  • ネット前に詰めすぎず、ロブで背後を抜かれないよう注意

シングルスは、テニス経験者の走力と配球センスがそのまま武器になる、奥深いゲームです。まずはダブルスで基礎を固めたい方はピックルボールの始め方から。「シングルスの戦術をもっと知りたい」という方は、LINEで僕(よしコーチ)に気軽に聞いてくださいね。

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References

  1. USA Pickleball Rules Summary
  2. USA Pickleball Official Rulebook
Author
よしコーチ / Pickleball Lab 代表
元スキー世界大会出場選手・現役テニスコーチ。2026年LAでピックルボールと出会い、国内外100本以上のパドルを試打。Engage Pickleball唯一の日本正規代理店(2026年5月時点)。
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