PPA Tour 注目プロ選手5人|プロが選ぶパドルとプレースタイルを正規代理店が解説
「ピックルボールのプロって、どんな選手がいるんですか?」——お客様からよく聞かれる質問のひとつです。実は米国ではPPA Tour(Professional Pickleball Association)という巨大なプロツアーがあり、年間20以上の大会、賞金総額は数百万ドル規模に達しています。
日本ではまだプロツアー文化が定着していませんが、プロが使うパドルや戦術には、私たちアマチュアが学べる要素がたくさんあります。今回は LA に15年住んでいた僕(よしコーチ)が、PPA Tour で活躍する注目プロ選手5人を、使用パドル・プレースタイル・経歴とともにご紹介します。
PPA Tour とは?
PPA Tour(Professional Pickleball Association Tour)は、米国・ソルトレイクシティを拠点とするプロピックルボールの世界最大のツアー。テニスでいえばATP/WTA Tour に相当する位置づけです。
基本データ
- 設立:2018年(米国ソルトレイクシティ拠点)
- 年間試合数:20〜25大会(米国内中心、一部国際開催)
- 賞金総額:年間500万ドル規模(2023年実績ベース)
- トップ選手の年収:契約・スポンサーシップ込みで数十万〜数百万ドル
- テレビ中継:ESPN・Tennis Channel など主要スポーツメディアで放送
PPA Tour の特徴
ピックルボールには複数のプロツアーが存在しますが(APP Tour、MLP など)、PPA Tour は最も賞金が高く、トップ選手のほとんどが参戦しています。試合形式はシングルス・ダブルス・ミックスダブルスの3種目。
2024年に Major League Pickleball(MLP)との統合が発表され、2026年4月に正式合併が完了。United Pickleball Association(UPA)という持株会社のもとで、PPA Tour と MLP はそれぞれ独立ブランド・独立フォーマットを維持しながら運営されています。世界トップ100の約80%がこの UPA 傘下で活動しています。
💡 よしコーチのポイント
僕がピックルボールに出会ったのは2026年。それ以来、PPA Tour のトップ選手の試合を動画で何度も見返してきました。テニス観戦とは全く違う独特の緊張感があって、ディンク戦の繊細さとスマッシュの迫力——その奥深さに、見るたびに引き込まれます。
注目プロ選手①:Ben Johns(男子No.1)
PPA Tour で長く男子No.1を維持してきたピックルボール界の象徴的存在です。シングルス・ダブルス・ミックスの全部門で世界1位を獲得した実績を持ちます。
プロフィール
- 国籍:アメリカ
- 強み:オールラウンド・スピン・コントロールすべて高水準
- 使用パドル:Joola Perseus(Ben Johns シグネチャー)。2021年に Joola と契約、2023年に史上初の「生涯契約」を締結
プレースタイル
Ben Johns の特徴は、「ミスをしない」こと。ディンク戦での粘り強さ、3rdショットドロップの精度、ATP(Around The Post)の華麗さ——すべてが世界トップクラス。「教科書のようなプレー」と評されることが多いです。
学べるポイント
- ディンクの安定性:相手がミスするまで根気強く繋ぐ姿勢
- 足の運び:常にバランスの良い体勢を保つ
- 戦術の引き出し:パワー・コントロール・スピン、状況に応じて使い分ける
注目プロ選手②:Anna Leigh Waters(女子No.1)
10代でPPA Tour トップに登り詰めた、ピックルボール界の天才少女です。シングルス・ダブルス・ミックスの全部門で世界1位、PPA Tour 史上最多勝記録の保持者です。
プロフィール
- 国籍:アメリカ
- 強み:若さからくる反応速度・アグレッシブな攻撃
- 使用パドル:Franklin Sports(2026年1月に Franklin と長期契約を締結。シグネチャーパドルを開発中)。それまで7年間契約していた Paddletek とは 2025年末で契約終了。同時期に Nike とアパレル契約も締結し、ブランド面でも大きく動いた選手です
プレースタイル
Anna Leigh Waters は、「若さと攻撃性」で他の女子選手を圧倒してきました。ハンドスピード(ネット前の素早い反応)と、強気の攻撃姿勢——女子のトップとして君臨し続けています。
学べるポイント
- 反応速度:相手の攻撃に対する瞬時の判断
- メンタル:プレッシャー下でも崩れない強気の姿勢
- 若さを武器にする:体力と反応速度を最大限に活かす戦術
注目プロ選手③:Catherine Parenteau(女子上位)
カナダ・モントリオール出身。米国大学(Arkansas → Michigan State)で NCAA Division I のテニス選手として活躍した、技術派の女子トッププレイヤーです。
プロフィール
- 国籍:カナダ
- テニス背景:4歳でテニス開始、15歳でカナダ Top 5、米国 NCAA Division I テニス(Arkansas → Michigan State)
- 使用パドル:Selkirk Sport(シグネチャーモデル "Vanguard Power Air Invikta")
プレースタイル
Catherine Parenteau はテニスとピックルボールの両方でプロレベルという、稀有なバックグラウンドの持ち主。NCAA テニスで培ったフォアハンドの威力と、ピックルボール独特のディンク戦術を融合させたプレーが特徴です。
学べるポイント
- テニス経験の活かし方:ストローク技術を直接ピックルボールに転用
- メンタルの強さ:複数スポーツのトップで通用する集中力
- テニス経験者の希望:「NCAA レベルのテニス経験者がピックルボールのトップへ」実例
注目プロ選手④:Jessie Irvine(Engage契約プロ)
ジュニアテニスの全米トップランカーから、Engage 契約のピックルボールプロとして活躍する選手です。ピックルボールでは全部門(シングルス・ダブルス・ミックス)で Top 5 入りの実力者。
プロフィール
- 国籍:アメリカ(ノースカロライナ州 Cary 出身)
- テニス背景:ジュニアテニスで全米 Top 10 ランカー、WTA Tour 出場経験あり。UCLA でテニス、引退後は10年近くテニス指導
- 使用パドル:Engage Pickleball(Elite Pro Maverick)
プレースタイル
Jessie Irvine の魅力は、テニス時代の正確なストロークをピックルボールに昇華させたプレースタイル。特にバックハンド系のショットと、長いリーチを活かしたコート支配が特徴です。
Engage との契約
Engage Pickleball は、テニス転向系のプロ選手を多く契約するブランドとして知られています。Jessie Irvine 以外にも、Jaime Oncins(元 ATP・テニスキャリア15年)、Purav Raja(インド Davis Cup、ATP ダブルス最高52位、グランドスラム20回出場、Tsitsipas・Wawrinka・Fritz らに勝利、2013年 ATP ボゴタ大会優勝)、Eric Oncins(ブラジル出身、FGCU で NCAA D1 テニス、2022年プロ転向)、Kara Williams(US Open / PPA Arizona Grand Slam メダル)、さらに Youssef Bouzidi(ATP テニス・ラケットボール経験)、Richard Livornese Jr.(大学ラクロス/フットボール出身)などが Team Engage に名を連ねます。
学べるポイント
- テニスからの完全移行モデル:プロレベルでも転向は可能
- コントロール系パドルの選択:Engage はコントロール系の名門
- 長く続けられる道具選び:Engage の米国内アセンブリ・品質管理体制が「長期使用」に向く
注目プロ選手⑤:Tyson McGuffin(ベテラン人気選手)
PPA Tour 初期から第一線を走り続けるベテラン男子選手。エンターテイナー性とともに技術も超一流です。
プロフィール
- 国籍:アメリカ
- 強み:ハンドスピード・大舞台での精神力
- 使用パドル:JOOLA(シグネチャーモデル "Magnus" / "Magnus Pro IV 14mm")。約8年間契約していた Selkirk Sport から 2024年1月に JOOLA へ移籍。Ben Johns・Collin Johns らと同じ JOOLA チームに合流
プレースタイル
Tyson McGuffin は観客を沸かせるプレースタイルで人気を集めています。ATP、エルキドラ、アングルディンクなど、観ていて面白いショットが多い。技術と人気を兼ね備えた、PPA Tour を象徴する選手です。
学べるポイント
- エンターテイナー性:勝つだけでなく、見せる意識
- ハンドスピード:ネット前のリフレックス勝負での反応力
- 大会経験:プロ歴の長さからくる場慣れと精神力
プロ選手から学ぶパドル選びの示唆

5人の使用パドルを並べてみて、何が見えてくるでしょうか?(2026年6月時点の公式情報)
| 選手 | 使用ブランド | 使用モデル | パドル系統 |
|---|---|---|---|
| Ben Johns | JOOLA | Perseus(シグネチャー) | パワー寄り |
| Anna Leigh Waters | Franklin Sports | シグネチャー開発中(2026年1月契約) | ハイブリッド |
| Catherine Parenteau | Selkirk | Vanguard Power Air Invikta(シグネチャー) | コントロール寄り |
| Jessie Irvine | Engage | Elite Pro Maverick | コントロール |
| Tyson McGuffin | JOOLA | Magnus / Magnus Pro IV(2024年に Selkirk から移籍) | ハイブリッド |
示唆1:プロの中でもブランドは分散している
「最強のブランドはどれか?」という問いに、PPA Tour の答えは「人それぞれ」です。Joola・Franklin・Selkirk・Engage と、トップ5人の中だけでも4ブランドに分散しています。プレースタイル・体格・経歴で最適なパドルが変わるという証拠です。
示唆2:テニス転向系プロは Engage が多い
ピックルボールに転向したテニス出身のプロ選手の中で、Jessie Irvine、Jaime Oncins、Purav Raja、Eric Oncins、Youssef Bouzidi など、Engage Pickleball を選ぶケースが多く見られます。これは Engage がコントロール系の設計思想を持ち、テニスの感覚を活かしやすいためと考えられます。一方で同じテニス転向系でも、Catherine Parenteau のように Selkirk を選ぶケースもあり、最終的には個人のフィーリングが決め手になります。
示唆3:パドルは「個人最適化」が大事
プロは無料で全ブランドを試せる立場にあります。それでも、自分のスタイルに最適なパドルを選んでいる——つまり、「みんなが使うパドル」が最強ではなく、「自分に合うパドル」が最強ということです。
💡 よしコーチのポイント
お客様から「プロが使うパドルが欲しい」と言われることがあります。気持ちは分かりますが、プロの選択は「プロのプレースタイルに最適化」されたもの。アマチュアがコピーしても、必ずしも同じ効果は出ません。まずは自分のプレースタイル診断から始めるのが正解です。
プロの試合を観るには

「日本にいても PPA Tour の試合を観たい」という方へ、視聴方法をご紹介します。
PPA Tour 公式 YouTube
PPA Tour 公式YouTubeチャンネルでは、主要試合のハイライトと過去試合のフルマッチが無料公開されています。検索ワード「PPA Tour」で探してみてください。
YouTubeでの試合分析
英語ですが、プロの試合分析チャンネルが多数あります。ディンク戦・3rdショット・アタックの戦術解説は、レベルアップに直結します。
観戦のすすめ
LA など本場に行く機会があれば、PPA Tour の現地観戦にもぜひ足を運んでみてください。プロの動き・スピード・繊細さを生で観ると、自分のプレーへの意識が大きく変わるはずです。
まとめ
- PPA Tour はピックルボール世界最大のプロツアー。トップ選手の試合は YouTube でも視聴可能
- 注目選手5人:Ben Johns(男子No.1・JOOLA Perseus)/ Anna Leigh Waters(女子No.1・2026年1月から Franklin Sports)/ Catherine Parenteau(NCAA D1テニス出身・Selkirk)/ Jessie Irvine(Engage Elite Pro Maverick・ジュニアテニス全米トップ)/ Tyson McGuffin(ベテラン人気・2024年に Selkirk から JOOLA へ移籍)
- プロの使用パドルはブランドが分散——「最強」ではなく「個人最適」
- テニス転向組の多くは Engage Pickleball を選ぶ傾向——コントロール系設計が転向者の感覚に合う(例:Jessie Irvine、Jaime Oncins、Purav Raja 等)
- 「みんなが使うパドル」より「自分に合うパドル」を選ぶのが正解
PPA Tour のトップ選手の技術は、私たちアマチュアにも多くの示唆を与えてくれます。「プロが何を選び、なぜ選ぶか」を理解すれば、自分のパドル選び・上達への道筋が見えてきます。
「自分はどの選手のプレースタイルに近い?」「テニス経験者だけど、どのパドルが自分に合う?」という方は、LINE で気軽にメッセージください。プレースタイルや経験を聞いて、僕(よしコーチ)が直接アドバイスします。
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ブログを読んでも「自分にはどれが合う?」と迷うことはよくあります。よしコーチが直接お答えします。