上達のコツ

ピックルボールのロブ完全ガイド|打ち方・使いどころ・上げられたときの返し方

よ
よしコーチ
Pickleball Lab 代表
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ピックルボールのロブ完全ガイド|打ち方・使いどころ・上げられたときの返し方

キッチンライン前でディンクを続けているうちに、じわじわ押し込まれて、気づけば失点している。そんな流れを変えたいときに使えるのが、相手の頭上を越すロブです。

よしコーチです。テニス歴15年、2026年にピックルボールに出会いました。テニスでも、ネットに詰めてきた相手の頭上を抜くロブは定番の切り返しです。ピックルボールは4人全員がネット前に並ぶ形が基本なので、ロブが効く場面は自然とやってきます。この記事では、ロブの打ち方と使いどころ、上げられたときの返し方をまとめます。


なぜピックルボールでロブが効くのか

ロブは、相手の頭上を越えてコートの奥に落とす、山なりのボールです。

ピックルボールのダブルスでは、両チームともキッチンラインのすぐ後ろまで詰めて打ち合うのが基本の形です。キッチン(ノンボレーゾーン)は、ネットから7フィート(約2.13m)までの、ノーバウンドで打てないエリアのこと。ラリーが落ち着くと、4人全員がネット前に並びます。

ダブルスの基本ポジションを真上から見た図。ネットをはさんで両チームの2人ずつがキッチンラインのすぐ後ろに並び、その後ろのベースラインまでは誰もいない。図の下に「最強は2人そろってキッチンライン前。横並びで1枚の壁を作る。」の文字

公式ルールの寸法では、キッチンラインからベースラインまでは15フィート(約4.57m)。ネット前に詰めた相手の後ろには、この広さがまるごと空いています。ここにロブを落とせば、相手は向きを変えて下がるしかなく、前で優位に立っていた相手を一気に守りに回せます。

陣形の基本はダブルスの陣形・ポジショニング、ネット前の打ち合いはディンク戦を制する5つの基本にまとめています。

💡 よしコーチのポイント ロブは、ここぞという場面で使うから効くショットです。毎回上げていると読まれて、最初から下がって待たれます。ディンクが何本か続いて、相手が前のめりになってきたところで1本。そのくらいの頻度で十分です。


ロブの打ち方

ロブは、ディンクの延長で打ちます。

ディンクと同じ構えから上げる

いちばん大事なのは、打つ直前までロブだと気づかれないことです。ひざを曲げた低い姿勢も、テイクバックも、足の位置もディンクと同じ。USA Pickleballの解説も、変えるのは最後の一瞬の振り抜き(フォロースルー)だけ、としています。のけぞったりテイクバックが大きくなったりすると、相手に読まれて下がる時間を与えてしまいます。

面を少し上に向けて、前と上へ運ぶ

パドルの面を少し上向きにして、ボールを下から前と上へ送り出します。強く弾くのではなく、すくって運ぶイメージです。ボールは体の前でとらえましょう。体から遠いところに手を伸ばして打つと、コントロールが利きません。

コースはバックハンド側、深さはベースライン近く

浅いロブは、相手にとって絶好のスマッシュのチャンスです。かといって長すぎればアウトで失点。狙いは、ベースライン近くに落ちる深さです。

コースは、相手のバックハンド側の頭上がおすすめです。バックハンド側のオーバーヘッド(頭上の球を上から打つショット)は、フォア側より強く打ちにくいからです。右利きの相手なら、相手の左肩の上を越すイメージです。

高さは、相手のパドルが届かないぎりぎり

高さの目安は、相手が腕とパドルを伸ばしても届かないぎりぎりです。低すぎれば叩かれますし、高すぎると、ボールが落ちてくるまでに相手が下がる時間ができます。バックハンド側を狙えば、少し低めでも通りやすくなります。背の高い相手には、そのぶん高さが必要です。


ロブを使う場面、控える場面

攻めのロブが効くのは、相手が2人ともキッチンライン前にいて、次もディンクかドライブが来ると思って前のめりになっているときです。USA Pickleballも、これをいちばんのタイミングに挙げています。

逆に、次のような場面では控えましょう。

  • 相手が後ろに残っている:下がる必要がないので、ただのスマッシュの的になります
  • 自分の体勢が崩れている:狙った深さに上げられず、浅くなりがちです
  • 同じ試合で何本も上げている:読まれて、下がって待たれます

なお、押し込まれたときに高く深く上げて、自分たちが戻る時間を稼ぐ「守りのロブ」もあります。こちらは攻めのロブより高い弧で打ちます。

風・太陽・屋内での注意点

ロブは空中にいる時間が長いぶん、風の影響を強く受けます。追い風なら伸びてアウトしやすく、向かい風なら押し戻されて短くなりやすい。風の強い日は、上げるかどうかから考え直しましょう。風向き別の打ち方はピックルボールの風対策にまとめています。また、相手が太陽のほうを向いているときのロブは、相手にとって目で追いにくいボールになります。

屋内は風がないぶん距離を合わせやすい一方、打ったボールがバウンド前に天井や照明に当たると、公式ルールでは打った側のフォルトです。天井の低い会場では、高いロブは控えめにしておきましょう。室内コートの特徴は室内ピックルボール完全ガイドにまとめています。


ロブを上げられたときの返し方

自分たちが上げられたときの対処も、セットで覚えておきましょう。

いちばんの守りは予測です。たとえばパートナーが短いディンクで前に引き出された直後は、ロブを狙われやすい場面。USA Pickleballの解説では、ここで自分が声をかけてパートナーの代わりにカバーに入れば、相手のロブは効かなくなる、としています。

ボールが上がったら、次の3つを意識します。

  • 後ろ歩きで下がらない:かかと重心で後ろ向きに下がると、バランスを崩して転びやすくなります。ロブを後ろ歩きで追って転び、骨折や頭のけがにつながるのはよくある例だと、米国の病院のスポーツ医学の医師も注意を促しています。体を横に向けて下がり、深いロブなら振り向いて走りましょう
  • 届くならオーバーヘッドで打つ:先に足を動かして、ボールの真下か少し後ろに入ります。そこから腕を伸ばして、体の前でとらえます
  • 届かないなら、ワンバウンドさせて立て直す:無理にスマッシュを狙わず、バウンドさせてから、相手のキッチンに柔らかく落とすドロップで返し、もう一度前へ詰め直します。太陽でボールを見失ったときも同じです

ドロップの打ち方はサードショットドロップの打ち方5ステップ、前へ詰め直すときの進み方はトランジションゾーンの攻略、足の運びの基本はピックルボールのフットワークで解説しています。

💡 よしコーチのポイント テニス経験者は、上がってきたボールを見ると、ついスマッシュで決めにいきたくなるものです。でも、届くかどうか怪しい球を崩れた体勢で叩くより、ワンバウンドさせてつないだほうが、2人で前に戻る時間を作れます。1本で取り返そうとせず、まず立て直しましょう。


ロブのよくあるミスと直し方

ミス 原因 直し方
浅くて叩かれる 上に上げるだけで、前に運べていない ベースライン近くを狙い、フォロースルーを前と上へ
長くてアウト 力の入れすぎ、追い風 押し込まずにすくって運ぶ。風向きで強さを変える
構えでばれる テイクバックが大きい、のけぞる ディンクと同じ構えのまま、最後のフォロースルーだけ高く
相手のフォア側に上がる コースを決めずに上げている 相手のバックハンド側の頭上を狙う

まとめ

ロブは、4人全員がネット前に並ぶピックルボールの形を逆手に取るショットです。ディンクと同じ構えから、相手のバックハンド側の頭上を越して深く。使うのは、相手が2人とも前のめりになっている場面だけに絞ります。上げられたら横を向いて下がり、届かなければワンバウンドさせてドロップで立て直す。攻めと守りをセットで覚えておけば、ネット前で押し込まれても慌てずに済みます。

練習では、ディンクのラリーの中に、同じ構えからのロブを1本だけ混ぜてみてください。相手役に「来るのが分かった?」と聞くと、構えでばれていないかを確かめられます。

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関連記事


References

  1. USA Pickleball — Pickleball Lob Shots(攻めのロブ・守りのロブ・後ろ歩きをしない)
  2. USA Pickleball — Where to Hit Overheads and Where to Lob(バックハンド側を狙う)
  3. USA Pickleball — How to Recover a Lob That Goes Over Your Head and Keys to Hitting an Overhead Slam(下がり方・オーバーヘッド)
  4. USA Pickleball — 2026 Official Rulebook(コートの寸法・天井や照明に当たったときのフォルト)
  5. Pickleheads — Pickleball lobs - how and when to use them(高さ・控える場面・風と太陽)
  6. The Dink — How to Handle Wind While Playing Pickleball Outdoors(風の影響)
  7. Houston Methodist — Playing Pickleball? Here Are 5 Tips for Avoiding Injuries(ロブを後ろ歩きで追う転倒)
よ
Author
よしコーチ / Pickleball Lab 代表
元スキー世界大会出場選手・現役テニスコーチ。2026年LAでピックルボールと出会い、国内外100本以上のパドルを試打。Engage Pickleball唯一の日本正規代理店(2026年5月時点)。
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