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【2026年7月】海外ピックルボール ニュースまとめ|MLPミッドシーズン・スピン新基準・国別対抗戦

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よしコーチ
Pickleball Lab 代表
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【2026年7月】海外ピックルボール ニュースまとめ|MLPミッドシーズン・スピン新基準・国別対抗戦

2026年7月の本場アメリカは、ほぼMLP(Major League Pickleball)一色でした。その合間にUSA Pickleballがパドル認定へ「スピン量の上限」を持ち込み、国や地域の単位で戦う大会の話も一気に進んでいます。

よしコーチです。先月号(【2026年6月】海外ピックルボール ニュースまとめ)に続く、2026年7月の海外ピックルボール ニュースです。日付・スコア・数字は、公式発表か専門メディアで確かめたものだけを載せています。7月初めのPPAツアー・アジア「Sansan Tokyo Open」など日本開催の出来事は、7月の日本編で扱います。

2026年7月の海外ピックルボールの主な出来事13件を日付順に並べ、MLP・アジアの大会・そのほかで色分けしたタイムライン


1. MLPミッドシーズン・トーナメント|セントルイス・ショックが初優勝

最初の大一番は、7月8〜12日にミシガン州グランドラピッズの Belknap Park で開かれた MLPミッドシーズン・トーナメントです。全20チームに、MLPが編成したゲスト4チーム(大学・ヨーロッパ・オーストラリア・カナダの各選抜)を加えた24チームのダブルエリミネーションで、上位には順位点のボーナス(優勝10点・準優勝6点・3位4点)も付きます。

制したのは St. Louis Shock(セントルイス・ショック)。準決勝で LA Mad Drops を3-1、7月12日の決勝では6月末に首位へ返り咲いていた New Jersey 5s(ニュージャージー・ファイブス) を3-0で下し、球団初のミッドシーズン制覇を果たしました(6月後半の首位争いは6月・追補へ)。女子ダブルスではブライト/フェイヒー組が、今季25戦全勝だったウォーターズ/J.ジョンソン組に今季初黒星をつけています。3位決定戦は Columbus Sliders(コロンバス・スライダーズ)が LA Mad Drops を3-1で下しました。

種目 セントルイス スコア ニュージャージー
女子ダブルス アナ・ブライト(Anna Bright)/ケイト・フェイヒー(Kate Fahey) 11-6 アナ・リー・ウォーターズ(Anna Leigh Waters)/ジョージャ・ジョンソン(Jorja Johnson)
男子ダブルス ヘイデン・パトリキン(Hayden Patriquin)/ゲイブ・タルディオ(Gabe Tardio) 11-3 ウィル・ハウエルズ(Will Howells)/ノエ・クリフ(Noe Khlif)
ミックスダブルス ブライト/パトリキン 11-8 ウォーターズ/クリフ

(出典:Pickleball.com「Shock sweep 5s for first Mid-Season Tournament title in franchise history」(2026年7月12日)/The Kitchen「Major League Pickleball 2026 Week 7 Power Rankings」(2026年7月13日)/Pickleball.com「St. Louis Shocks New Jersey to Win Mid-Season Tournament」(2026年7月13日)/会場・出場チーム・方式・順位点はThe Kitchen「Mid-Season Tournament: Bracket, schedule, TV information」(2026年7月7日)、日程はMLP公式の2026年日程)


2. MLPサンディエゴ&シカゴ|ダラス・フラッシュが2週連続優勝

レギュラーシーズン再開後の主役は Dallas Flash(ダラス・フラッシュ) です。7月16〜19日の MLPサンディエゴ(Barnes Tennis Center)では、プール戦を4戦全勝で抜け、決勝で Columbus Sliders を3-1で破って順位点25点を獲得しました。The Dink Pickleball によると、6月のオースティン大会では1試合しか勝てず、順位点ゼロに終わっていたチーム。今季のイベント優勝は、ダラスで4チーム目だそうです。立て直しの背景には6月のトレードがあり、前号で紹介したダニエル・タウンゼンド(Danni-Elle Townsend)に加えてアリックス・トゥルオン(Alix Truong)も獲得し、女子の層が厚くなりました。

7月23〜26日の MLPシカゴ(イリノイ州ノースブルックの Life Time North Shore)でも勢いは止まりません。Brooklyn Pickleball Team との決勝は、最初の女子ダブルスをトゥルオン/タウンゼンドが11-4で取ったものの、4ゲームを終えて2勝2敗。ドリームブレイカーをダラスが21-10で取り切り、2週連続優勝を決めました。Pickleball.com によると、これで11連勝です。

ドリームブレイカーは2勝2敗のときに行うMLP独自のタイブレークで、シングルスを21点先取(2点差が必要)のラリースコアリングで戦い、4点ごとに選手が入れ替わります(仕組みは「MLPとPPAツアーとは?」へ)。最終戦のMLPオーランド(ESPN Wide World of Sports、7月30日〜8月2日)とプレーオフは8月号で扱います。

40歳以上の団体戦リーグ「MLP Champions Series」もシカゴで開幕

シカゴでは、40歳以上のトップ選手による団体戦リーグ MLP Champions Series の2026年シーズンも開幕しました。2022年に50歳以上・6チームで始まり、いまは16チーム・3部門(40歳以上・50歳以上・60歳以上)。4日間で74の団体戦が組まれ、PickleballTV が10月下旬の最終決戦までに計20回の中継を予定しています。日本でも、50代・60代からピックルボールを始める方は少なくありません。年齢を重ねても目指せる舞台が、MLPの看板のもとで形になったニュースです。

2026年7月のMLP3大会(ミッドシーズン・トーナメント、サンディエゴ、シカゴ)の優勝チームと決勝スコアをまとめた図解。St. Louis Shockが初優勝、Dallas Flashが2週連続優勝

(出典:The Dink Pickleball「The Dallas Flash Are Back in a Big Way, Take MLP San Diego」(2026年7月20日)/The Dink Pickleball「The Dallas Flash Go Back-to-Back as the MLP Playoff Race Heats Up」(2026年7月27日)/Pickleball.com「Dallas Outduels Brooklyn in DreamBreaker for 11th Straight Win」(2026年7月26日)/Pickleball.com「MLP Champions Series to Make 2026 Debut at MLP Chicago」(2026年7月22日))


3. トレード期限|スタクスルドはニュージャージーへ、船水雄太はユタへ

2026年のMLPのトレード期限は、6月30日から7月12日、さらに7月20日へと2回延び、最終日に大きな動きが集まりました。

  • New Jersey 5s:男子シングルス・ダブルスの上位常連フェデリコ・スタクスルド(Federico Staksrud)とミラン・レーン(Milan Rane)を Orlando Squeeze から獲得。オーランドが受け取ったのはマーティン・エムリッチ(Martin Emmrich)、リナ・パデギマイテ(Lina Padegimaite)と現金で、額は公表されていません。Pickleball.com は40万ドルと伝えています(The Kitchen は「最大40万ドルの可能性」との見方)
  • LA Mad Drops:複数チームが絡むトレードで、コナー・ガーネット(Connor Garnett)を Utah Black Diamonds から獲得。LA側が出した現金を、Pickleball.com は12万5,000ドルと伝えています
  • Utah Black Diamonds:7月15日、船水雄太(Yuta Funemizu) を Miami Pickleball Club から獲得

ニュージャージーは、ミッドシーズンの決勝でセントルイスに0-3で敗れた8日後に、男子の主力を足しにいった格好です。

💡 よしコーチのポイント

見逃せないのは船水選手です。2025年に日本人で初めてPPAツアー・MLPでプレーする専属契約を結び、7月初めにはPPAツアー・アジアの東京大会で男子ダブルスを制した選手が、シーズン終盤の補強として獲得された。日本人選手が米国プロリーグの戦力に数えられていることが、はっきり見えた移籍です。

(出典:The Kitchen「New Jersey 5s Acquire Federico Staksrud in Blockbuster MLP Trade」(2026年7月20日)/Pickleball.com「Big Trades at the Deadline Shake Up Top MLP Teams」(2026年7月21日)/期限の延長と各トレードの日付はThe Kitchen「Major League Pickleball 2026 trade deadline roundup」とThe Dink Pickleball「2026 Major League Pickleball Trade Tracker」/船水選手の専属契約はPPA Tour(2025年2月27日)、東京大会はPPA Tour Asia(2026年7月4日))


4. 国別対抗戦が動き出す|ワールドカップ提携とMLP「ネーションズカップ」

7月下旬には、国を背負って戦う舞台のニュースが2つ続きました。

PPAの選手が2027年からワールドカップへ

7月22日、PPAツアーとMLPを傘下に持つ Pickleball Inc. が、国別対抗の Pickleball World Cup(ピックルボール・ワールドカップ) との提携を発表しました。ワールドカップの独占的なメディア権・商業スポンサー権のパートナーとなり、PPAツアー選手の出場制限を解除。2027年大会から、出場資格を満たすPPAの選手が母国の代表として出場できるようになります。

ワールドカップは2023年に、ペルーのきょうだいエルシリオ・カビエセス(Hercilio Cabieses)とミランダ・カビエセス(Miranda Cabieses)が立ち上げた大会です。エルシリオ氏は発表の中で「ピックルボールを五輪に、という目標でこの旅を始めた」と語っています。2026年大会は8月30日〜9月6日にベトナム・ダナンで開かれ、6月の発表時点で4,000人超の選手と80を超える代表団の参加が見込まれていました。7月9日には、インド協会が主将ハーシュ・メータ(Harsh Mehta)を含むプロ部門の代表8人を発表しています。

MLPが「ネーションズカップ」を新設

7月27日には、MLPが国際団体戦 MLP Nations Cup(ネーションズカップ) の創設を発表しました。10月30日〜11月1日にダラス近郊の Brookhaven Country Club で開く予定です。7月の発表時点の出場8チームは、USA・カナダ・アジア(2チーム)・西ヨーロッパ・東ヨーロッパ・南アメリカ・オーストラリアの地域別編成(9月24日の出場チーム発表で、南アメリカ枠は「Team Latin America」の名前に)。金曜・土曜の総当たりのあと、日曜に上位チームのトーナメントで優勝を決めます。MLPはこの大会を「2026 Pickleball World Championships の公式キックオフ」と位置づけています。

MLPネーションズカップの8チーム編成(アジアは2チーム)と、ワールドカップでPPA選手が2027年大会から母国代表として出場できるようになったことをまとめた図解

💡 よしコーチのポイント

8チームのうち2つがアジア枠です。ミッドシーズンのゲスト枠にいたヨーロッパ・オーストラリア・カナダの選抜チームも含め、米国のクラブ対抗が中心だったプロの世界に、国や地域という単位が入ってきました。五輪の話は「ピックルボールはオリンピック競技になる?」で整理しましたが、プロが国の代表として戦う大会が整っていくことは、その議論の土台になると僕は見ています。

(出典:PPA Tour「Pickleball Inc. and Pickleball World Cup Unite to Expand Global Competition」(2026年7月22日)/創設年はThe Kitchen(2026年7月23日)/Major League Pickleball「MLP Announces Inaugural MLP Nations Cup」(2026年7月27日)/9月のチーム発表はPickleball.com「Groups, team rosters, and team captains announced for MLP Nations Cup」(2026年9月24日)/大会規模はDUPR(2026年6月11日)、インド代表はThe Bridge(2026年7月9日))


5. アジア|シンガポールでウォンが3大会連続優勝、三好健太が準優勝

7月23〜26日の PPAツアー・アジア「Leapmotor Singapore Open」(Singapore Expo 内の The Sports Arena)は、ランキングポイント500の大会です。ベトナムの国営メディアVOVによると、プロ部門の賞金総額は7万ドルでした。男子シングルスは香港の ホンキット・ウォン(Hong Kit Wong) が、アダム・ハーベイ(Adam Harvey)に第1ゲームを落としてから逆転。6月の北京、7月初めの東京に続く3大会連続の男子シングルス優勝で、PPAツアー・アジアによると同ツアー史上初の記録です。

日本勢では 三好健太(Kenta Miyoshi) が、ベトナムのチュオン・ビン・ヒエン(Trương Vinh Hiển)と組んだ男子ダブルスで準優勝しました(決勝はレン・ヤン/コリン・ジョンズ組に1-2)。6月の北京公開賽に続いて、2か月連続で男子ダブルスの決勝に立ったことになります。

種目 優勝 決勝スコア
男子シングルス ホンキット・ウォン 6-11, 11-7, 11-3
女子シングルス ユーフェイ・ロン(Yufei Long) 11-4, 11-0
男子ダブルス レン・ヤン(Len Yang)/コリン・ジョンズ(Collin Johns) 11-4, 4-11, 11-7
女子ダブルス ユーフェイ・ロン/カラ・ウィートリー(Kara Wheatley) 11-7, 12-10
ミックスダブルス ジェイダ・ミニーフィールド(Jaeda Minniefield)/ルック・ファム(Luc Pham) 11-9, 7-11, 11-5

同じ週の7月22〜26日には、マレーシア・ペナンで、今季新設のAPPアジアツアー(全7大会)の第2戦「Leapmotor APP Asia Penang Open」も開かれました。女子はオランダの ロース・ファン・レーク(Roos Van Reek) がシングルス・女子ダブルス・ミックスダブルスの3冠。男子はベトナムの クアン・ズオン(Quang Duong) が、シングルスと、インドのハーシュ・メータと組んだダブルスの2冠でした。

(出典:PPA Tour Asia「Wong Sets Record With Third Straight Gold」(2026年7月26日)/VOV「Truong Vinh Hien wins two medals at PPA Singapore Open 2026」(2026年7月26日)/会場と北京の結果はPPA Tour Asia「Seeds Land in the Lion City」(2026年7月13日)と同「Capital Securities Beijing Open 2026」大会ページ/APP「Leapmotor APP Asia Penang Open 2026」大会報告(2026年7月29日))


6. ギア最前線|USA Pickleballが「スピン量の上限」を新設

7月8日、USA Pickleball(USAP)がパドル認定に スピンレート試験 を導入すると発表しました。10月1日以降に認定を申請するパドルは、測定したスピン量が2,100RPM(1分間に2,100回転)以下であることが条件です。これまで上限値で判定していたフェイスのザラつき(表面粗さ)と摩擦係数は「記録のための測定」に切り替わり、ボールが実際にどれだけ回ったかを直接測る方式に変わります。6月号で紹介した「表面グリットの基準超過で認定リストから削除」という一連の動きは、従来の方式のもとでの話です。

測定にはスウェーデンの映像解析会社 Image Systems と共同開発した2台のカメラのシステムを、試験球には Franklin と共同開発したボールを使います。試験の手順書(SOP)は7月15日にメーカーへ配布すると発表されていました。

USA Pickleballのパドル認定が、表面粗さ・摩擦係数の上限から、10月1日以降の新規認定ではスピン量2,100RPM以下での判定に切り替わる流れを示した図解

💡 よしコーチのポイント

日本の大会でもUSAP認定パドルの使用が認められるケースが多く、パドル選びの目安になっています(JPA公認大会はJPAの規定が一次基準です)。押さえておきたいのは、新しい2,100RPMの上限が、認定済みのパドルにさかのぼって当てはめられるわけではないこと。USAPの文言は「認定済みのパドルは、認定を受けた時点で有効だった基準を満たしていなければならない」。認定時点の基準は引き続き守る必要があり、変わるのはこれから認定を受けるモデルの側です。表面の加工ではなく実際の回転量で線を引く方向へ、ルールが一歩進んだと僕は受け止めています。制度の全体像は「USAP認定パドルとは?」、プロ向けの UPA-A との違いは「USAP認定とUPA-A認定の違い」へ。

(出典:USA Pickleball「Update Regarding the USA Pickleball Spin Rate Test and Implementation Timeline」/The Dink Pickleball「USA Pickleball Launches Long-Awaited Spin Rate Test」(2026年7月8日))

スピンが生まれる物理と、粗さだけでは回転が決まらない理由は生カーボンのグリットとスピンの科学にまとめました。


7. 業界|PaddletekがPIKKLを買収、ジョンソン一家と契約

7月7日、米国の老舗パドルブランド Paddletek(パドルテック) を抱える Paddletek Group が、2023年にミネソタ州で生まれた新しいブランド PIKKL の買収を発表しました。金額などの条件は非公表で、PIKKLの創業者2人は買収後もPaddletekと一緒に仕事を続けます。

同時に、JWジョンソン(JW Johnson) とジョージャ・ジョンソンのきょうだい、2人の母親のジュリー・ジョンソン(Julie Johnson)、PIKKLのシグネチャーモデルを使ってきた タイラ・ブラック(Tyra Black) との契約も発表されました。The Kitchen によると、JWとジョージャは2026年に入ってFranklinとの長年の契約が切れ、その後はいくつかのブランドのパドルを使い分けていたそうです。SGB Media によると、Paddletek Group は投資会社 Thirty-5 Capital の投資先で、MLP・PPAツアー・US Open・USAP全米選手権の公式パドルスポンサーも務めています。

💡 よしコーチのポイント

プロのパドル契約は、こうして月単位で動きます。「海外プロは何のパドルを使ってる?」ではJWとジョージャを「次の契約待ち」と紹介していましたが、行き先は7月7日のこの発表で決まっていたことになります。Paddletekの立ち位置は「Paddletekブランドガイド」をどうぞ。

(出典:The Kitchen「Paddletek Group announces acquisition of PIKKL, signing of JW Johnson, Jorja Johnson and Tyra Black」(2026年7月7日)/SGB Media「Paddletek Group Acquires Pikkl」(2026年7月7日)/ジュリー・ジョンソンが2人の母親であることはPickleball.com(2026年7月22日))


8. データ|韓国の愛好家383人を調査「過去1年で約4割がケガ」

7月22日、学術誌 Frontiers in Public Health に、韓国の一般プレーヤーのケガを調べた論文(成均館大学ほか)が掲載されました。2025年4〜10月に韓国の3つの大会の会場で、大会に参加した18歳以上の383人(平均47.0歳)にアンケートした結果です。

  • 過去12か月にケガをした人:38.1%(146人)
  • ケガをした部位の回答(複数回答・266件)で最多は ひざ(21.4%)。回答全体では下肢が44.0%、上肢が39.8%
  • ケガと結びつきが見られたのは「男性であること」(オッズ比1.74)と「週あたりのプレー時間」(1時間増えるごとにオッズ比1.06)
  • 年齢・BMI・レベル・経験年数とは、統計的に意味のある関係は見られなかった

オッズ比は「ケガをする見込み(オッズ)」の比で、1より大きいほどケガと結びつきやすいことを示します。ただし、一時点のアンケートで「関係がある」ことを示したもので、プレー時間がケガの原因だと確かめたものではありません。著者自身も、モデル全体としては統計的に有意な水準に届かなかった(p=0.060)ため結果は慎重に解釈すべきだとし、対象が大会参加者に限られること、ケガは本人の記憶による自己申告で医師の診断で確かめていないことを限界に挙げています。

韓国の愛好家383人調査の結果をまとめた図解。過去12か月にケガをした人は38.1%、部位の回答266件ではひざが最多の21.4%、因果関係は不明という注記つき

💡 よしコーチのポイント

僕が注目したのは、ケガとの結びつきが年齢ではなくプレー量のほうに出たことです(年齢と関係が出なかったのは、対象に高齢の方が少なかったためかもしれない、と著者は書いています)。楽しくなって週の回数が増えてきた時期こそ、ウォームアップと休養日を意識してください。やり方は「ピックルボールの怪我予防」にまとめています。

(出典:Kang-Jun Lee ほか「Prevalence and associated factors of pickleball-related injuries among Korean recreational players」Frontiers in Public Health(2026年7月22日))


9. 番外編|映画『The Dink』がApple TVで配信開始

7月24日、ピックルボールを題材にしたコメディ映画『The Dink』の配信が Apple TV で始まりました。主演はジェイク・ジョンソン(Jake Johnson)。落ちぶれた元テニスのスターが、ケガでテニスができなくなったのをきっかけに、見下していたピックルボールにのめり込んでいく筋書きです。監督はジョシュ・グリーンバウム、製作はベン・スティラーで、元テニス選手のアンディ・ロディックやジョン・マッケンローも出演しています。評価は分かれていて、The Kitchen によると7月28日時点の Rotten Tomatoes は72%でした。

テニスコーチで、今年からピックルボールも始めた僕には、他人事ではない筋書きです。大手配信サービスの映画の題材になるほど、米国では「テニスの人がピックルボールに来る」のが当たり前の話なのだと思います。

(出典:The Kitchen「Everything you need to know about the new pickleball movie 'The Dink'」(2026年7月28日)/配信開始日はAlbuquerque Journal(2026年7月23日))


まとめ|2026年7月の海外ピックルボールはこう動いた

7月は「チームと国」の月でした。MLPのクラブ対抗が佳境を迎える一方で、国や地域を単位にした大会の枠組みが整いはじめています。日本のプレーヤーとして覚えておきたいのは、次の3つです。

  • 日本人選手:船水雄太がMLPのユタへ移籍。三好健太はシンガポールで準優勝し、2か月続けてアジアの決勝に立った
  • パドル:10月1日以降に認定を申請するモデルは、スピン量2,100RPM以下が条件。認定済みのパドルに、この上限がさかのぼって当てはめられることはない
  • 体のケア:韓国の調査で、ケガとの結びつきが見られたのは年齢ではなく週のプレー時間(原因かどうかまでは分かっていない)。プレーの回数が増えた時期ほど、ウォームアップと休養日を大事に

「海外のこの選手のプレーが気になる」「新しい認定ルールで、自分のパドルはどう考えればいい?」という方は、LINEで気軽にメッセージをください。僕(よしコーチ)が直接お答えします。


関連記事


References

  1. Major League Pickleball: 2026 May-August Season Schedule(2026-04-06)
  2. The Kitchen: Major League Pickleball 2026 Mid-Season Tournament: Bracket, schedule, TV information(2026-07-07)
  3. Pickleball.com: Shock Sweep 5s for First Mid-Season Tournament Title in Franchise History(2026-07-12)
  4. The Kitchen: Major League Pickleball 2026 Week 7 Power Rankings(2026-07-13)
  5. Pickleball.com: St. Louis Shocks New Jersey to Win Mid-Season Tournament(2026-07-13)
  6. The Dink Pickleball: The Dallas Flash Are Back in a Big Way, Take MLP San Diego(2026-07-20)
  7. The Dink Pickleball: The Dallas Flash Go Back-to-Back as the MLP Playoff Race Heats Up(2026-07-27)
  8. Pickleball.com: Dallas Outduels Brooklyn in DreamBreaker for 11th Straight Win(2026-07-26)
  9. Pickleball.com: MLP Champions Series to Make 2026 Debut at MLP Chicago(2026-07-22)
  10. The Kitchen: New Jersey 5s Acquire Federico Staksrud in Blockbuster MLP Trade(2026-07-20)
  11. Pickleball.com: Big Trades at the Deadline Shake Up Top MLP Teams(2026-07-21)
  12. The Kitchen: Major League Pickleball 2026 trade deadline roundup
  13. The Dink Pickleball: 2026 Major League Pickleball Trade Tracker
  14. PPA Tour: Yuta Funemizu Becomes the First Japanese Player to Sign Exclusive Contract to Play on PPA Tour and in MLP(2025-02-27)
  15. PPA Tour Asia: Fujiwara Fairytale: Home Gold Closes Out Tokyo(2026-07-04)
  16. PPA Tour: Pickleball Inc. and Pickleball World Cup Unite to Expand Global Competition(2026-07-22)
  17. The Kitchen: Pickleball Inc. and Pickleball World Cup partnership(2026-07-23)
  18. DUPR: DUPR Returns as Official Rating Partner of the Pickleball World Cup(2026-06-11)
  19. The Bridge: Harsh Mehta to captain India's Pro squad for Pickleball World Cup 2026(2026-07-09)
  20. Major League Pickleball: MLP Announces Inaugural MLP Nations Cup(2026-07-27)
  21. Pickleball.com: Groups, team rosters, and team captains announced for MLP Nations Cup(2026-09-24)
  22. PPA Tour Asia: Wong Sets Record With Third Straight Gold(2026-07-26)
  23. PPA Tour Asia: Seeds Land in the Lion City for Leapmotor Singapore Open(2026-07-13)
  24. PPA Tour Asia: Capital Securities Beijing Open 2026(大会ページ)
  25. VOV: Truong Vinh Hien wins two medals at PPA Singapore Open 2026(2026-07-26)
  26. APP: Leapmotor APP Asia Penang Open 2026 Recap(2026-07-29)
  27. USA Pickleball: Update Regarding the USA Pickleball Spin Rate Test and Implementation Timeline(2026-07)
  28. The Dink Pickleball: USA Pickleball Launches Long-Awaited Spin Rate Test(2026-07-08)
  29. The Kitchen: Paddletek Group Announces Acquisition of PIKKL(2026-07-07)
  30. SGB Media: Paddletek Group Acquires Pikkl(2026-07-07)
  31. Frontiers in Public Health: Prevalence and associated factors of pickleball-related injuries among Korean recreational players(2026-07-22)
  32. The Kitchen: Everything You Need to Know About the New Pickleball Movie 'The Dink'(2026-07-28)
  33. Albuquerque Journal: New pickleball comedy 'The Dink' hits Apple TV on July 24(2026-07-23)
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Author
よしコーチ / Pickleball Lab 代表
元スキー世界大会出場選手・現役テニスコーチ。2026年LAでピックルボールと出会い、国内外100本以上のパドルを試打。Engage Pickleball唯一の日本正規代理店(2026年5月時点)。
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